イオン株式会社

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イオン株式会社

「エコストア」という取り組みがありますね。その内容についてお聞かせください。

そもそもは、新しい温暖化対策として、省エネ技術をどのように組み込んで、新店舗ができたときや既存店舗に活用することができるか、その実験的な位置づけとして「エコストア」という取り組みがスタートしました。

既存の同規模店舗と比較して、20%~30%程度のCO2排出量削減を実現することを目標として掲げ、そのための技術要素を導入していきます。ただし、店舗設備自体の“ハード”部分だけでなく、環境や社会貢献に関する取り組みという“ソフト”の部分も重要であり、それらの要素をしっかりと組みこんで、お客さまと一緒に活動していくというコンセプトで「エコストア」を展開しています。

埼玉県越谷市にあるエコストア7号店「イオンレイクタウン」では、環境に配慮した最新の技術や仕組みを数多く採り入れています。商業施設で国内最大の約4,000平方メートルのソーラーパネルの設置や、国内初の「ハイブリッドガスエコシステム」の導入などにより、CO2の排出量削減に大きく貢献しています。「ハイブリッドガスエコシステム」とは、発電時の排熱を冷房に利用する仕組みのことをいいます。

イオンレイクタウン

兵庫県伊丹市にあるエコストア11号店「イオン伊丹昆陽(いたみこや)ショッピングセンター」では、屋上に国内商業施設最大級の1,000キロワット超のソーラーパネルを設置し、1万平方メートル以上の壁面・屋上・駐車場の緑化を行い、「“太陽と緑”のショッピングセンター」として展開しています。

イオン伊丹昆陽ショッピングセンター

ただし、ソーラーパネル自体はそれほど出力があるわけでもなく、投資回収という部分で難しいのですが、目に見える形で省エネルギーや省資源に配慮しつつ、可能性を探っている段階です。

「エコストア」の第1号店はどちらの店舗なのですか。

2005年に誕生した、愛知県名古屋市にある「イオン千種ショッピングセンター」です。

“ソフト”の部分も重要というお話でしたが、店舗における環境や社会貢献に関する取り組みについてお聞かせください。

照明の使用を控える、店舗内の温度設定を調節する、エスカレーターには人感センサーをつけて利用しないときはストップするなど、様々な工夫を導入しています。省エネはコストダウンにもつながるので、とても重要な取り組みです。

また、先述した「マイバスケット運動」や「買物袋持参運動」、紙パック・食品トレイ・アルミ缶・ペットボトルの回収ボックスの設置といったリサイクルに関連する部分でも、積極的に取り組みを実施しています。

当社の衣料品・雑貨の専門ショップ「SELF+SERVICE(セルフ サービス)」では、2003年から衣料品の回収を全店舗で行っています。衣料品回収ボックスを設置しており、店舗数は多くないものの、2010年度は4万1,000枚もの衣料品を回収することができました。

「SELF+SERVICE」衣料品回収ボックス

また、一部の店舗では食品のリサイクルという点で、残渣(ざんさ)を肥料化・飼料化する取り組みも実施しています。そのような形で、店舗における資源の有効活用の取り組みを進めています。

自治体などで回収の仕組みが行き届いている地域は、回収量はそれほど多くないといえます。自治体がペットボトルの回収を積極的に行っている地域では、ペットボトルの回収ボックスを設置しないなど、調整しながら実施しています。ゴミが増えていないということを理解できるので、いい取り組みではないかと思います。

グループ会社のなかにはリサイクル工場を有するところもあり、店頭で回収したものを一次加工し、再生利用メーカーさんに販売することなども行っています。


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