東京商工会議所

非営利団体

あらゆる人に環境への意識を-「eco検定」

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東京商工会議所

これから「eco検定」を受験する人に何か一言お願いします。

偉そうなことはいえませんが……(笑)。「Think globally Act locally」という環境標語があるのですが、これは「世界のことを考えつつ、行動は自分の足元から」という意味です。まさに「eco検定」の理念はここにあります。


環境問題というと難しく考えてしまったり、“企業VS環境”といったイメージを持ったりする方も多いようです。でも私たちは地球で生活しているなかのひとりであり、そういった偏見を持たずに、まずは現状の環境問題を知り、自分たちでできることから始めていく。「eco検定」がそうしたことのきっかけになればいいですね。


「eco検定」合格証の裏に「7つの行動指針」が記載されているのですが、まずはここにあることから始めていただければと思います。

「eco検定」の合格者の方には、今後どのような形で身につけた知識を活用して欲しいですか。

今まだ環境問題に取り組んでいないけれども、何かアクションを起こさなければと思っている企業の方については、まずは社員の環境教育・環境啓発の一環として「eco検定」を活用していただければと思っています。


また「ISO」などの環境マネジメントシステムを取得している企業でも、実際は一部の担当者が旗を振っているだけで、他の社員がなかなか動いてくれないという話をよく耳にします。


(※)International Organization for Standardization=国際標準化機構(環境の場合、主に「ISO14001」のことを指す)


先日もある大手企業のCSR(※)部署の方から、「eco検定」を受けて非常によかったというお言葉をいただきました。製造や技術の部署にいる社員の方々は環境問題についてある程度詳しいのですが、それに比べると営業の方や事務の方はまだ環境に対して関心が低いようです。ただ、最近のお客様は物流や営業面などあらゆる企業活動の場面で、企業が環境に対してどのような取り組みをしているかという点に注目するようになってきました。そのため、営業の方や事務の方も含め、なるべく多くの社員にぜひ「eco検定」を受けさせたいといったご依頼でした。最近はそうした声が多く寄せられるようになってきています。


(※)Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任


「eco検定」を社員に対する環境教育・環境啓発として、また、それからさらに「エコユニット」や「ISO」などの環境マネジメントシステムへと段階的に進んでいくステップにしていただければと思っています。

「eco-people.jp」というサイトがありますが。

「eco-people.jp」とは、「eco検定」に合格してもそこで終わりではなく、合格者の方たちがどのような活動をしていけばいいのか迷うことのないように、我々も情報発信をしていくべきではないかということで立ち上がったサイトです。


2007年度は「エコレポーター」として13人の方たちに、各地の身近な環境活動を報告してもらうようお願いしました。例えば広島県の教師の方には、自分の学校の取り組みをレポートしていただきました。これをインターネット上で発信することで、そのレポートを見た方が、自分にもできる、あるいはこういったことを自分も行いたいというように、環境活動へのヒントにしていただければと考えております。また、環境問題やセミナー、イベント情報なども掲載しています。


定期的にメールマガジンを配信しておりますが、すでに3,000人ほど、全受験者数の約10%の方たちにご登録いただいております。

最後にこのインタビューを読んでいる方々へメッセージをお願いします。

「もう地球温暖化は防ぐことができない」「ターニングポイントは過ぎた」という専門家もいらっしゃるようですが、そのように諦めるのではなく、今からでもできることは行うべきだと思います。


私にも子供がいるのですが、次世代の人間に綺麗な地球・環境を残したいという思いは強くあります。それができるのは今の私たちだと思っています。

清水 様
貴重な時間のなか、取材にご協力いただきありがとうございました。「eco検定」の関心の高さに驚きです。
まだまだ自分も勉強しなくてはと猛省……。


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