東京地下鉄株式会社

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2020年東京オリンピックに向けて! 「東京メトロ」が取組む「みんなでECO.」

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東京地下鉄株式会社

これだけは話しておきたいということはありますか。

それら以外の取り組みとしては、LED照明と太陽光発電システムについてですね。

LED照明に関しては、銀座線1000系車両の車内でも採用しており、銀座線に限らず、ほかの路線の車両でも導入を進めています。

採用しているLED照明ではその部分に不燃性のコーティング素材を用いているので、溶けても火災が発生しないように改良を施しています。駅舎をリニューアルする工事の際にも、LED照明の導入を進めています。

また、駅出入口にあるシンボルマーク(ハートM)についても、LED内照式のものへ順次更新しています。従来のシンボルマークは丸型だったのですが、LED化にあわせてキューブ型に変更し、交差点や離れた場所などでお客様に分かりやすくしています。さらに、駅の案内看板であるサインシステムや広告看板などについても、LED化を進めています。

駅出入口にあるシンボルマーク(ハートM)

太陽光発電システムについては、地上駅のホーム屋根に太陽光発電パネルの設置を進めています。現在は、東西線の西葛西駅から西船橋駅の8駅で太陽光パネルの展開を進めており、これは、8駅の合算最大出力が約1MW(メガワット)という、メガソーラー規模の「東西線ソーラー発電所」計画として展開します。

現在(※2014年3月現在)、西船橋駅以外は太陽光パネルの設置工事が完了しています。駅の待合室に液晶モニターを設置しており、そこで発電状況をリアルタイムで見ることができます。

8駅の年間発電電力量は約100万kWh(キロワット時)であり、一般家庭約300軒分の年間電気使用量に相当します。発電された電力は、駅のエスカレーターやエレベーター、照明などに使用します。昼の時間帯であれば、この発電した電力でまかなえる量を発電しています。特に、妙典駅は規模が大きいので、隣接する駅に融通できる量を発電しています。

妙典駅の太陽光発電パネル

当社では植樹も行っています。東京メトログループとして、東京都が主催する「海の森」プロジェクトに参加しています。東京湾の沖にある埋立地に森をつくって地球温暖化の防止やヒートアイランド現象を抑止しようというプロジェクトです。

5年前から東京メトログループ全体でボランティアを募って、社員やその家族が毎年植樹活動を行っています。環境教育の場としても最適というだけでなく、都内の他業種の企業との交流の場にもなっています。「みんなでECO.」のうちの、「沿線地域とエコ」の理念にもマッチしていると言えるでしょう。なお、この場所は2020年のオリンピックでは馬術(クロスカントリー)の会場になる予定であり、そのための整備も行われています。

このような取り組みは会社として大事なことであり、社員からも好評なので、今後も可能な限り続けていきたいですね。

環境の取り組みに関する今後の方針についてお聞かせください。

毎日、さまざまなお客様に地下鉄をご利用いただいています。日常生活と密接な公共交通機関ということもあり、当社がしっかりと環境への取り組みを行えば、首都圏の生活における環境負荷を減らすことに貢献できるはずです。

このような環境への取り組みは、なかなかお伝えする機会がない部分であるので、今回のような取材はお客様に知っていただく、沿線地域の方々に知っていただくいい機会ではないかと思います。取り組みをご覧になったお客様に、以前にも増して東京メトロに安心して乗っていただけるのではないでしょうか。

東京メトログループでは「東京を走らせる力」という理念を掲げています。その理念を受けて、長期環境戦略「みんなでECO.」を策定し、2020年度に「首都東京の都市機能を支える事業展開を通じ、東京の環境負荷低減と、魅力と活力あふれる東京の実現に貢献」できることを目指しています。

鈴木様
貴重なお時間のなか、取材にご協力いただきありがとうございました。車両や駅舎に、これほどまで環境に配慮した技術が導入されていることに驚きました。


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