株式会社バンダイナムコエンターテインメント

サービス・その他

バンダイナムコならではのIPを活用したCSRの取組みとは?全ての取組みは、「夢・遊び・感動」に通ず。

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株式会社バンダイナムコエンターテインメント

“楽しい未来”を目指すため、社内外への情報発信を重視
:: バンダイナムコエンターテインメントのCSR・環境活動

環境に関するお話をうかがってきましたが、グループにおけるCSR活動全体での指標についてもお聞かせください。

平氏:バンダイナムコグループ全体で、4つのCSR重要項目を掲げています。ここまで話してきた「環境配慮」と、「商品・サービスの安全と衛生」、「コンテンツや商品の表現における社会への影響とポリシー」、「サプライチェーン管理」です。

それぞれの項目において、どのような活動に取組まれているのでしょうか?

平氏:「環境配慮」は、製品においては、「エコアミューズメント」や製品リサイクルの活動を行い、アミューズメント施設全店においては、節電のためブレーカーレコーディングダイエットを実施しています。また、ユニバーサルデザイン研究会という社内勉強会を開き、社内においても商品・サービスの省資源化の浸透を継続して推進しています。

「商品・サービスの安全と衛生」は、製品やサービスを提供するに当たり不可欠の項目です。ゲームがいかに面白くても、安全性や衛生面に問題を抱え、ケガや病気の要因となってしまったら、悪いイメージしか残りませんよね。そこで品質・安全に関する厳しい社内基準を定め、新製品は何度も繰り返し検証を重ねます。このような取り組みを評価されて、バンダイナムコエンターテインメントは、経済産業省主催の「第8回製品安全対策優良企業表彰」の「大企業製造事業者・輸入事業者部門」において優良賞を受賞しました。

さらに、グループ内向けに、製品安全に関する展示会も開催しています。製品不具合の発生事例などのネガティブな内容を、社外に出すことはあまりないと思います。しかし、グループ内の別会社が似たプロジェクトを進める際など、そういった失敗事例が未来のトラブル防止に役立つと考え、ノウハウ共有のため開示しています。また、開発者向けにお客様相談センターにいただいたお客様の様々なご意見を公開するブースも展開し、お客様の目線を知る機会としても活用しています。

グループ内での教育や情報発信を徹底しているのですね。では、「コンテンツや商品の表現における社会への影響とポリシー」に関してはいかがでしょうか。

平氏:コンテンツの適切な表現については、もっとも留意しています。私達のゲームは、海外でも展開しているため、社会情勢や宗教的な問題など、その国・エリアの法律や文化背景なども関わっています。例えば、タバコを吸い、お酒を飲んでいるキャラクターが日本では容認されても、海外では問題視されることがあります。

世界中のお客様が不快にならずに楽しめることを最優先に考え、各国・各地域のバックグラウンドを配慮しながら開発を進めていくため、普遍的な倫理に関する知識や時事問題等を踏まえたセミナーや、グループ内での情報交換会を定期的に開催しています。

4つ目の「サプライチェーン管理」に関わる具体的な取組みについても、教えてください。

平氏:バンダイナムコグループのほとんどの企業はファブレスメーカーで、自社の工場を持っていません。つまりこれは、取引先の生産工場がなければ、製品を作ることができないことを意味します。そのため、取引先へ製品開発や設計に関する最新情報は私達から正確且つ積極的に提供しなければいけませんし、反対に取引先からは不具合の事例なども共有していただかなければなりません。そのため、取引先向けの説明会を開催し、また工場監査などで直接伺うこともあります(図4参照)。

図4:工場監査実施風景
図4:工場監査実施風景

取引先との円滑なコミュニケーションと情報の透明化を重視されているのですね。そのような説明会はどのくらいの頻度で開催されているのですか?

平氏:定期的に行う説明会は年2~3回です。取引先の皆様が一堂に会することもあれば、海外の特定の工場を対象に開催することもあり、様々な規模を合計すると年10回以上になります(図5参照)。例えば、中国の工場の現地ワーカーには「残業しないと稼げない」という考え方が根強いのですが、そのような考え方は過剰労働にも繋がる恐れがあるため、改善していただく必要があるわけですね。十分に理解していただくためには、ただ遠くから声をかけるだけではなく、訪問して直接お願いしています。

図5:取引先企業向け説明会開催風景
図5:取引先企業向け説明会開催風景

社内外問わず、丁寧に情報共有を行われているのですね。

平氏:私が品質保証部に配属された時、この部署は社内外に向けて物を作る上で必要な一連の業務を営業する仕事だと言われました。お客様が求めているものや法律が変わっていく。その時代の変化にあわせたモノづくりの知識を持つことは品質保証部という立場であれば当たり前のことです。しかしながら、それらの知識が各事業部に認識され、理解されなければ意味がありません。社内での浸透を促進するには、自ら動き発信していくことが重要だと思っています。私自身だけでなく部署全体がよく言われる言葉なのですが、「座っていない品質保証部」と呼ばれたりしていますね。それだけアクティブに外に出ている部署でして、嬉しい言葉と受け留めています。いろいろな場所で品質保証部の顔を覚えてもらうことで、CSRの意識も高まると思っています。

平氏

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