日産自動車株式会社

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環境問題への終わりなき挑戦-「ニッサン・グリーンプログラム(NGP)」

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日産自動車株式会社

貴社の製品における環境への取り組みについてお聞かせください。

当社は電気自動車の開発とその普及を進めることと、ガソリン車やディーゼル車といった既存の内燃機関車についても最大限燃費を改善していくという両輪で取り組んでいます。

また、資源循環とも重要な取り組みです。日本国内での使用済み自動車のリサイクル実効率は約99%(※)と、高いレベルを達成していますが、リサイクルされた資源は建築材などのさまざまな用途に利用され、最終的には廃材として捨てられてしまっています。このようなケースも“リサイクルされた”とみなすことはできますが、リサイクルにより品質が劣化し、最後に捨ててしまうのでは意味がありません。

※2011年度実績、日産調べ

そこで当社では、本当に取り組むべきことは、「クルマをリサイクルしてもう一度クルマをつくること」だと考えています。これは「クローズド・ループリサイクル」と呼ばれる考え方ですが、その活動も積極的に進めています。

クルマをリサイクルし、またクルマをつくることは、リサイクルの理想形と言えますね。

クルマの製造時に発生した廃棄物や回収した自社の使用済み自動車を、同じ品質の部品材料として再生させます。そして、それをもう一度同種製品に採用するというのが「クローズド・ループリサイクル」です。

廃棄物をなくすという点で環境への負荷を低減することはもちろんですが、それに加えて、新しく資源を採掘する際に、自然環境や生態系に影響を与えざるを得ないことも事実であるため、できる限り新たな資源の利用を減らしていこうという狙いもあります。これにより、製品ライフサイクルにおけるCO2排出量と環境負荷を大幅に低減することにつながります。

当社では、2016年度までにクルマ1台当たりに使用する再生材の割合を25%に高めることを目標にしています。そこで、ビジネスパートナーと連携し、鋼板やアルミ板、アルミロードホイールなどの回収・再生利用を積極的に進めています。使用済み自動車を、品質や純度を維持しつつ再度クルマ用の部品材料として再生させる「クローズド・ループリサイクル」も、当社の環境におけるユニークな活動と言えるでしょう。


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