日本ヒューレット・パッカード株式会社

メーカー

「グローバルシチズンシップ」に基づく環境への取り組みがスタート

15_hp_grph_07

日本ヒューレット・パッカード株式会社

今回の「エコなニュース」は、PCやプリンターから、社会を支えるIT基盤まで、幅広い製品とサービスを提供する日本ヒューレット・パッカード株式会社様の取り組みをご紹介。

日本ヒューレット・パッカード株式会社様では、低環境負荷の製品の提供やリサイクル、またスマートシティの実現や紛争鉱物など、数多くの取り組みをなさっているようです。その詳細は、どのようなものなのでしょうか。

  • 環境推進本部
    部長
    長島洋子様
  • 次世代・社会システム事業
    推進本部
    本部長
    高見栄造様
  • 次世代・社会システム事業
    推進本部
    シニア・コンサルタント
    長田英知様

早速ですが、よろしくお願いいたします。

環境に関する取り組みを始めたきっかけをお聞かせください。

米国ヒューレット・パッカード・カンパニー(※以下、HPと表記)は、草創期からすでに環境や社会へ貢献を企業理念の重要な項目のひとつとして掲げていたと言えます。当社はビル・ヒューレットとデイブ・パッカードの2人のエンジニアにより、1939年に1月1日にカリフォルニア州パロアルト市の小さなガレージで創業した、米国IT企業のパイオニアです。当社のアイデンティティーであるこのガレージは、米国では「シリコンバレー発祥の地」として、州の歴史的建造物および国の史跡に指定されています。

創業のガレージ

会社の規模が大きくなり、社員が増えても創業当時のガレージの精神をなくさないようにしたいということで、1957年に「会社の目的」が明確に定義されました。そのなかのひとつに、「グローバルシチズンシップ」がありました。これは、会社の利益を追求するだけでなく、地域社会・お客様・社員・環境に貢献する、“事業を展開するすべての国や地域において良き市民たること”という考え方です。その意味では、この年から環境への取り組みを具体的にスタートしたと言えるでしょう。

「グローバルシチズンシップ」はHPの価値観に根ざしており、我々の目標と一致するもので、ビジネスのあらゆる側面にも現れています。

この考え方に基づき、1987年にはハードウェアリサイクルプログラムを確立し、1991年には最初の環境レポートを発行しました。また、2008年には環境負荷の少ない製品・サービスを分かりやすく示すラベル制度の「HP Eco Highlights」を導入。Newsweek誌の環境への取り組みを評価する「グリーン企業ランキング」では2009年に首位を獲得、2010年には「The Uptime Institute(※)」から「Green Enterprise IT Award(GEIT)」を獲得するなど、現在までに世界中の各方面から環境のリーダーシップに関する表彰を受けています。

※データセンターを運営する複数の企業が集まってできた組織であり、データセンターに関する問題の研究や格付けなどを行う。「Green Enterprise IT Award」は、自社のIT・データセンター業務においてエネルギー効率の改善や、消費電力の削減を実現した企業を表彰するもの。

最新のCSR報告書「グローバルシチズンシップレポート(※)」では、6つのフォーカス分野が定められているのですが、そのなかで環境問題に関連するものは「地球環境の保護」と「サプライチェーンに対する責任」の2つとなります。

HP Global Citizenship Report(英語)

そこでは、2012年までにデスクトップPC・ノートブックPC・モニターのカーボンフットプリントの算出(PAIA=Product Attribute to Impact Algorithm使用)、2013年までに製品の輸送により温室効果ガス排出量を18万t-CO2削減(2008年比)、2015年までにHPブランドの用紙の半数以上をFSC認証または古紙利用率30%以上の達成、1987年より累計1,600万トンの製品・サプライ(消耗品)を回収、4,000万トンの製品・アクセサリをリユースといった具体的な数値目標が定められています。

当社の今年(2012年)の環境への取り組みとCSRにおけるテーマが、「Positive Impact」というものです。


関連記事一覧

タグ