日本コカ・コーラ株式会社

メーカー

グループのプラットフォーム 「eKO(イー・ケー・オー)システム」

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日本コカ・コーラ株式会社

環境への取り組みを行う上で、心がけている点としてはどのようなものがありますか。

環境については自分たちだけで完結できないことが多いため、外部の方と協働する機会が多いので、まずはお互いをよく知ることが重要だと思っています。

例えば、コカ・コーラの自動販売機は現在グローバルでノンフロン化に取り組んでいますが、これは外部のNGOからの希望とコカ・コーラの環境への取り組みの方針とのマッチングによって実現したものです。

ノンフロン自動販売機の開発は、技術的にクリアしなければならないことも多い挑戦でしたが、先方の意向を汲み取った上で誠意を持って約束どおりに実現したことで、当該のNGOからも評価をいただきました。また、環境配慮型の自動販売機を開発できたことは、コカ・コーラにとってもNpOにとってもメリットとなり、お互い「Win-Win」の関係を築く、いい結果につながったと考えています。

それは、企業とNpOとで異なる立場にありながら、地球環境の保全という共通の目標を持てたことが、よい結果につながったといえるでしょう。目標を共有するためにも、何を問題意識として持っているかの互いの理解を深め、それぞれで何ができるのかの理解が必要だと考えます。

日本以外の国で行っている環境への取り組みのなかで、その国独自のものといえる事例などはありますか。

初めに、日本における環境への取り組みは、他国のコカ・コーラと比較しても素晴らしいということは述べさせてください。

アトランタに「World of Coca-Cola」というコカ・コーラのミュージアムがあるのですが、そこでは、自社のグッズとしてpETボトルのリサイクル素材を使ったCoca-Colaのロゴ入りTシャツや財布などを販売しております。日本でもキャンペーンなどで随時提供させていただいていますが、製品として販売していることではこちらが有名です。

欧米の一部の工場では、太陽光発電のパネルを屋根に敷き詰めて、製品の製造に必要な電力を一部まかなっているところもあります。

また、既に終わってしまった活動ですが、南極にコカ・コーラ社員を派遣するプログラム、「インスパイア!南極遠征」が2003年~06年の期間に実施されていました。世界中の様々な国のコカ・コーラ社員と関係者が総勢50名ほど集まり、極地冒険家であり環境活動家でもある「ロバート・スワン(Swan. Robert)」と一緒に、船を一艘借り切って南極に赴き、リーダーシップや地球環境問題について考える研修を行っていたのです。日本でも毎年3名ほど参加しており、実は私も第3期のメンバーでした(笑)。日本コカ・コーラ株式会社は社員が約500名なのですが、そのうちの10名以上が南極に行った経験を持っている、これは非常にユニークですよね。私自身、異なる国の人たちと、南極というどの国にも属さない地球の果てで、一緒に活動を共にすることができ、非常に面白い、何にも変えがたい体験となりました。

南極では、環境問題を意識するような体験などはありましたか。

基地以外には人が住まない南極のあちこちに、ゴミがあることには驚きました。これは捕鯨事業の名残や現在の観光客がその原因だったようで、人間の活動が、南極のような何もない地域で与えるインパクトの大きさについて考えさせられました。あまり適切な例とはいえませんが、街中に紙くずが捨てられていてもあまり気付かないのに、南極のように人があまりいない場所では非常に目立つのです。人間はいかに環境に負荷をかけて生きているか、あるいは環境に負荷をかけなければ生活できないか、ということを改めて思い知らされました。


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