ヤマト運輸株式会社

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グループ全体で地球温暖化防止対策を推進

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ヤマト運輸株式会社

次の「使うならエコ」の原則についてお聞かせください。

ヤマト運輸は、できるだけ車両を使わない集配を追求する一方で、必要な車両については低公害車へのシフトを進めてきました。これが「使うならエコ」の内容です。

ヤマト運輸が利用する低公害車の総数は、2006年度では5,593台だったのですが、2010年度には1万3,567台に増加しており、全車両比の30.8%となっています。

「エコプロダクツ2011」の貴社のブースでは、電気自動車が展示されていました。集配では、電気自動車の導入が進んでいるのでしょうか。

電気自動車は、2010年10月より東京・羽田地区、2011年1月より宮城県仙台市で、三菱自動車工業株式会社さんとともに軽商用電気自動車の試験車を使った集配実証走行試験を実施してきました。その結果、宅急便事業の集配において軽商用電気自動車は一部エリアで対応可能と判断しました。

そこで、当社では昨年(2011年)5月に試験車と同じタイプである「MINICAB-MiEV(ミニキャブ・ミーブ)」を100台導入することを決めています。「MINICAB-MiEV」が発売されたのは昨年12月8日ということもあり、2011年度に30台、2012年度に残り70台を配備する予定です。

集配実証走行試験車両の「MINICAB-MiEV」

電気自動車で走行したセールスドライバーの感想などは聞いていますか。

セールスドライバーから聞くのは、電気自動車はエンジンではなくモーターを搭載しているので、運転時はとても静かだということです。走行音が静かな分、歩行者に十分注意して運転しなければならないと、いつも以上に安全意識が高くなるようです。

ほかには、電気自動車で集配をしたときのお客さまの感想が多いですね。電気自動車を運転して集配に伺うと「環境に取り組んでいるんだね」と、よくお褒めの言葉をいただくそうです。

そういえば、「エコプロダクツ2011」で展示されていた電気自動車は、一般的な集配車両とはデザインが違っていましたね。あれは、何かのプロジェクトの一環として行ったものなのですか。

「エコプロダクツ2011」で展示されていた電気自動車は、京都市が掲げる「歩くまち・京都」をイメージしたデザインをラッピングしたものです。

嵐電の活用の次なる展開として、魅力ある都市であり続けるために渋滞をなくし、人と公共交通を優先する「歩くまち・京都」の実現に貢献する施策として実施したものです。「歩くまち・京都」をイメージしたデザインを京都の大学生の方々を対象に公募し、昨年10月に大賞と優秀賞を決定しました。その大賞と優秀賞を受賞したデザインを、ヤマト運輸で利用している軽商用電気自動車と集配用ボックスコンテナにラッピングしたのです。

「歩くまち・京都」をイメージしたデザインをラッピングした軽商用電気自動車と集配用ボックスコンテナ

ラッピングした電気自動車は、集配時にはかなり目立つと思いますが、お客さまからの反応はどうですか。

昨年の「エコプロダクツ2011」が、ラッピングした電気自動車を初めてお披露目する場だったのです。2月下旬以降、京都市で実際に公道を走るようになれば、多くの方々から感想をいただけるのではないかと期待しています。

普通乗用車では電気自動車の導入が進んでいますが、商用ベースの車両となるとまだまだという状況です。ヤマト運輸は、今回の軽商用電気自動車の発注・導入により、運送業界全体における商用自動車の次世代化の普及促進に貢献したいと考えているのです。


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