株式会社フェリシモ

サービス・その他

環境美学-「eco-aesthetics(エコ-エステティクス)」

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株式会社フェリシモ

今後の貴社の環境への取り組みは、どのような方向に進むのですか。

当社では「ecolor[エコラ]」というカタログを発刊しております。この名称になったのは去年(2007年)の12月からなのですが、それ以前からフェアトレード商品やチャレンジド(障害者)の方々と一緒に作る商品などの取り組みを行っていました。フェアトレードに関しては、10年以上前から行っています。近年、お客さまにエコ・環境問題などの関心が高まっていることもあって、「ecolor」のブランドで商品展開をスタートすることとなりました。

「ecolor[エコラ]」

「ecolor[エコラ]」の名前の由来ですが、「eco」と「color」の造語になっています。かわいいけれどエコじゃない商品、エコだけれどもかわいくない商品が、現状では数多く存在します。そういった点を当社で工夫できないか、使う人にとって便利なエコ商品はないかということで、このブランドが立ち上がりました。

この前の段階として、お客さまに「環境としあわせ感」に関するアンケートを行いました。「あなたは今、しあわせだと感じていますか」という質問では、ほとんど(86.1%)の人が「はい」と答えています。しかし、「地球にもし感情があれば、今、しあわせだと思いますか」という質問では、92.3%の人が「いいえ」と答えています。さらに、「あなた日々の生活の中で、地球環境に悪いだろうという行動をして、「ごめんなさい」と感じることはありますか」という質問では、ほとんどの人が罪悪感とまではいかないにしても、そのように感じていると答えています。

そのような、「ごめんなさい」と感じる意識を取り除くことができないか、楽しいエコがあるはずということで、「ecolor」は提案をしているのです。生活のなかの気になっていること、簡単なことから始めませんかということを呼びかけています。

具体的な例として、水質改善剤から作られている環境に優しい洗剤「ミズット」があります。これは環境に優しいだけではなく、水を浄化する機能があるのです。これは「浄化機能のある洗剤」というよりも、「洗剤の機能もついた水質改善剤」といえるかもしれません。「台所は海や川につながっています。これを使うことによって、みんなで環境を改善する運動をしませんか?」ということを、お客さまに呼びかけました。多くの方が使い続けることによって、数10年後には水がキレイになっているはずです。そのような未来に向かって、できることから始めましょうということです。

「ミズット」

当社のお客さま、長くお取引がある企業様、グループ企業といった強みを生かして、みんなで環境への取り組みを行うというのが、「ecolor」というブランドの実現すべきポイントといえます。今後もこのような活動は続けていきたいですね。ただし、当社から一方的に情報を流すだけではなく、お客さまと共にありたいと考えているので、お客さまが主体だということはこれからも変わりません。

「ecolor」に掲載している商品のなかに、「洗えるティッシュ」というものがあります。一見するとハンカチですが、実はティッシュなのです。なぜこんな商品ができたのかというと、お客さまにアンケートを行ったことがその理由にあります。日本は「世界で一番ティッシュを消費している国」だということはご存知でしょうか。米国の3倍近くともいわれています。でも、少し意識するだけで、そのような無駄使いの習慣を改善することはできるはずです。

アンケートの話に戻りますが、「無駄使いを減らすための工夫をしていますか?」「ティッシュの替わりに何を使いますか?」といった質問をメールで行い、8,192人のお客さまにお答えいただきました。その結果を基に、ひとつの答えとして出たのが、「洗えるティッシュ」なのです。そもそも、ちょっとした汚れを拭くだけなら紙以外でもいいのでは……ということです。

「ecolor」のサイトでは 「ecolor blog」というブログがあるのですが、そこでお客さまにこのようなアンケート結果の報告を行っています。また、お客さまの声やご意見も募集しております。お客さまとの対話により、生み出された内容を商品に反映させていくのです。

あるお客さまから、お母さんがこの商品を洗っているのをお子さんが見て、「ママ、洗濯大変じゃないの?」と聞いてきたのに対して「大丈夫」と答えてからは、紙のティッシュは使わなくなった、以前の山のようなティッシュのゴミがなくなったという声をいただきました。エコな生活習慣がこうしてひとつの家族に根付いたという事実が嬉しいですね。

ティッシュつながりということで、「ecolor」には環境に優しい「ブラウンティッシュ」という商品もあります。お客さまへのアンケートで、「ティッシュのカラーについてどう思いますか?」と質問したところ、8割以上が「白くなくてもかまわない」という結果でした。ティッシュペーパーを真っ白にするためには、薬品と水を大量に使って、12回も漂白をしていることはご存知でしょうか。でも、そこまでする必要があるのか、木の色そのままでもいいのではないかという疑問から出発して企画されたのがこの商品です。さらには外箱も不要だし、サイズも小さくていいのではないかという考えに至りました。これからもこのような形で、お客さまと一緒に環境に配慮した商品を作ることができればと思います。


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