キユーピー株式会社

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それは「卵の殻を何かに使うことができないか」から始まった

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キユーピー株式会社

今回の「エコなニュース」は、国産初のマヨネーズ「キユーピー マヨネーズ」でおなじみのキユーピー株式会社様の取り組みをご紹介。

キユーピー株式会社様では、卵殻の有効活用や容器包装における工夫など、数多くの取り組みをなさっているようです。その詳細は、どのようなものなのでしょうか。

社会・環境推進部 課長 柳橋尚智様

早速ですが、よろしくお願いいたします。

環境に関する取り組みを始めたきっかけをお聞かせください。

キユーピーの環境への取り組みは、マヨネーズの原料である卵への取り組みからスタートしたと言えます。

卵への取り組みは1956年からスタートしました。それまで、捨てる以外に方法がなかった卵の殻を、どうにかして有効利用ができないかと真剣に考えたことがきっかけでした。

卵殻はカルシウムが豊富なため、天日干しにすると土壌改良剤として活用できることが分かりました。これは、畑にまくと野菜の成長を促進して収穫量が上がるというものです。そこで、1956年より土壌改良剤として農家に販売を始めたということが記録として残っています。後述しますが、その後は卵殻や卵殻膜の研究がさらに進み、その用途が拡大しています。

当時、担当者が感じた“もったいない”という想いが、結果的に卵殻の有効利用や、その後の環境への取り組みにつながったと言えるでしょう。

環境理念や行動指針というものを策定していますが、そちらについてお聞かせください。

環境に取り組む体制を構築したのが90年代の最初のころなのですが、具体的な組織ができたのは1997年になります。この年に、環境担当役員や専任の環境対策室を設けました。また、環境委員会という全社参加の場を設け、環境保全活動の推進体制の整備を行いました。

翌1998年には環境基本方針を設定し、当社における企業活動の柱の一つに位置づけています。この環境基本方針では、『生産から販売の全ての活動と商品で、環境への配慮に努めます。』という環境理念と、3つの行動指針を定めています。行動指針では、省資源や省エネルギーはもちろん、技術開発・商品生産・商品販売を含めて環境に配慮することを述べています。

当然ですが、環境基本方針では全事業活動において環境に配慮することを宣言しているわけです。卵の殻からスタートして、環境への配慮を意識しながら本業を進めていくことを明確化しています。

なお、環境理念については何度か内容を改定しており、10年ほどをかけて現在(※2012年現在)の形になりました。当初は、一人ひとりが具体的に何をするかなどを定めていたのですが、理念という言葉に沿った、会社全体で取り組むべきというような範囲を広げた内容に変わっています。


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