株式会社伊藤園

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環境への取り組みに対する意識の高さが重要

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株式会社伊藤園

今回の「エコなニュース」は、「お~いお茶」でおなじみの株式会社伊藤園様の取り組みをご紹介。

株式会社伊藤園様では、緑茶の効能を活かし、エネルギーも無駄に使用しない、環境に配慮したリサイクルをなさっているようです。その詳細は、どのようなものなのでしょうか。

環境部 部長 鈴木様

早速ですが、よろしくお願いいたします。

環境への取り組みを始めたきっかけについてお聞かせください。

当社は飲料メーカーとして、製造工程などで少なからず環境負荷があるといえます。そのため、少しでも環境に対する負荷の低減をしたいと考え、リサイクルやゴミの削減について会社全体で取り組んでいます。企業における環境への取り組みでは、特に“社員の気持ち”というものが大事といえるでしょう。当社では、全拠点ですでにISO 14001を取得しており、環境に対する意識について全社員が徹底するように力を入れています。

また、緑茶飲料の「お~いお茶」は、急須で入れるお茶と同様に茶葉から抽出して製造しているため、製造後には茶殻が排出されます。つまり、「お~いお茶」の販売量の伸びとともに、当然ながら茶殻の排出量も増加します。もちろん、これまでも肥料や飼料などに有効活用してきましたが、2000年より、10年・20年先の未来を見据えた、新たなリサイクル方法の研究をスタートさせ、独自の「茶殻リサイクルシステム」を開発しました。

社内的にはどのような環境への取り組みを実施しているのですか。

紙・ごみ・電気については、当然ですが環境に負荷をかけないような取り組みを行っています。営業活動の際、車によるCO2の排出があるため、目標を設けてエコドライブを実行しています。全員がいかに燃費を向上させていくかを考えて、改善に取り組んでいるのです。また、製品の管理を徹底することによって、廃却ゴミを出さないように努力しています。

ちなみに、自動販売機では、保温と保冷のどちらのほうが電力を必要とするのですか。

当然、保温のほうが保冷よりも電気エネルギーを必要とします。冷蔵の場合には、外気温が40℃以内のものを10℃前後にまで落とすのですが、最大でも「30℃」ほどの差となります。対する加温の場合は、外気温が10℃程度のところを60℃ほどに引き上げるので、「50℃」というように温度差が大きくなります。その意味でも、当社では環境貢献度の高いヒートポンプを使った自動販売機の積極的な採用を進めております。

ヒートポンプ式自動販売機は、機械内の熱を効率よく利用して製品を加温することが可能です。また、2008年型は同機種である2004年型と比較して、自動販売機1台につき、年間で約39%もの電力使用量を削減することができます。2010年度には、ヒートポンプを使った自動販売機は約30,000台以上になる予定です。古い機種の入れ替えや、新規のところに採用することなどを実施しており、昨年度は15,000台ほど増やしています。

現在は、ヒートポンプを使った自動販売機のみとなりつつあるので、飲料業界全体でそのような流れに進んでいくと予想されます。当社は早い時期からヒートポンプ式自動販売機に切り替えて、環境問題に取り組んでいます。


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