NTTレゾナント株式会社

情報・通信・同関連ソフト

「環境goo」が目指すのは双方向のメディア

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他にも、行ったもので何か面白い企画がありますか?

スローフードの企画があります。環境というと、まだまだ内容が硬く難しいものと考えられているようです。少しでも関心を持ってもらう見せ方ができないかということで、自然素材やオーガニック食品といった「食」の分野に着目しました。

最近では、全国各地に眠っている食材に注目が集まっています。どこかへ旅行をして地元の食材を使った料理を食べたとき、「とてもおいしい」と感じた経験があるでしょう。そのような地産地消(地元生産・地元消費)の食材を我々が紹介し、同時にその地域も活性化できればといった思いから立ち上がったものです。

おいしい食材は、そのまわりの環境が整備されていなければ生まれていかないものです。食という観点からは、その地域の環境の良さを伝えていくことも目的としています。例えば、熊本県の水俣市を紹介していますが、水俣といえば以前は公害が大きな問題となった地域です。それが今では目を見張るほど環境が整い、おいしい食材が採れるまでに発展しているのです。

ただし、これは今までどおりの情報発信型であって、我々が情報を取材して特集として組んだものです。秋田県の男鹿半島、熊本県水俣市、岩手県など各地を飛び回っていますが、眠っている食材は全国にあり、それら全ての情報を発信することは人員的に無理があります。

それならば何かできないかということで、スローフード協会の方にもご協力いただき、「goo」のサービスの一つであるブログの機能を使って、ユーザに情報を発信してもらうことになりました。

去年「goo」上に開設した実験サイト「gooラボ」において試験的にマーケティングを行ったのですが、ブログの情報をユーザに発信することは我々の目指している方向性に合致すると感じ、サービスとして取り入れようということになりました。

最近話題の宮崎など情報が不足している地域もあり、まだまだユーザと一緒に作り上げていく形の情報発信としては未完成です。

「環境goo」を立ち上げて8年ということですが、苦労した点などはありますか?

NTTが今のようなグループ体制になる前に「環境goo」の前身となるサービスを立ち上げたのですが、環境に関する情報発信をNTTとしても行うべきという思いはありました。

立ち上げた頃は社会貢献的な意味合いが強く、それと同時に世間の環境に対する意識が低いこともあり、そのような状況下でどのように「環境goo」で情報を発信すべきか非常に苦労しました。

そういった状況でもNTTが始めたという点が大きかったのか、先ほども申し上げたいろいろな人とのネットワークを構築でき、我々も環境について勉強させていただきました。

もともとNTTは通信の会社なので環境に特化した人間がNTTグループにいるわけではなく、みんな全くの素人でしたが、ようやくここまで来ることができました。

実は恥ずかしながら、NTTレゾナントの社員はまだまだ「エコ」への意識が低い傾向にあります。メーカーであれば、工場などがあるためCO2の削減など環境に対する意識が高いでしょう。しかし、我々はCO2といわれても「パソコンの使いすぎ」といったイメージしかない人がほとんどです。

ブログの活用というお話がありましたが、「環境goo」はユーザとどう関わろうとしているのですか?

現状でユーザと一緒に何かできる手段がブログであったということであり、ポータルサイトでも企業のサイトであっても、メディアとして「双方向性」という点が重要と考えています。

特にポータルサイトでは情報発信という点はもちろんのことですが、いかにリアルタイムでユーザとコミュニケーションを図ることができるかについて、日々試行錯誤しています。


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