世界遺産

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2010年03月23日


世界遺産の概要

世界遺産とは、人類共通の財産として過去から未来へ引き継いでいくべき自然環境や、歴史的な価値を有する文化財を意味する。

世界遺産の内容

世界遺産とは、人類共通の財産として過去から未来へ引き継いでいくべき自然環境や、歴史的な価値を有する文化財を意味する。

具体的には、1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」に基づく、「世界遺産リスト」に登録された自然や遺跡を指す。

世界遺産という場合、大きく次の3つに分類される。

世界遺産の種類

【文化遺産】顕著な普遍的価値を有する記念物・建造物群・遺跡・文化的景観
※京都・万里の長城・ギザのピラミッドなど

【自然遺産】顕著な普遍的価値を有する地形・地質・生態系・景観・絶滅の恐れのある動植物の生息地などを含む地域
※屋久島・ガラパゴス諸島・イエローストーン国立公園など

【複合遺産】文化遺産と自然遺産の両方について、顕著な普遍的価値を兼ね備えている遺産
※マチュピチュの歴史保護区・ギョレメ国立公園とカッパドキアなど

「社団法人日本ユネスコ協会連盟」のWebサイトによると、689の文化遺産・176の自然遺産・25の複合遺産という、計890もの自然や文化財が世界遺産に登録されている(※2009年7月現在)。

ただし、3つに分類されない「負の遺産」というものもある。これは、普遍的な価値を有するものであると同時に、戦争や人種差別などの人類による過ちを証明するような文化財を指す。広島の原爆ドーム(広島平和記念碑)やアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所がこれに該当する。負の遺産については、世界遺産条約において明確に定義がなされているわけではないが、登録には同じ過ちを二度と繰り返してはならないというメッセージ的な意味が含まれている。

そもそも、なぜ世界遺産というものができたのだろうか。1959年に、エジプトで農業用水などを確保するためにアスワン・ハイ・ダムの建設が決定された。しかし、ダムの建設によって周囲にあるヌビア遺跡が水没してしまう心配があった。そこで、ユネスコが遺跡救済のための寄付活動を世界へ向けて発信し、集まった寄付金によって大規模な移築工事を行い、ヌビア遺跡内のアブシンベル宮殿を保護することができた。このことがきっかけとなり、過去から引き継がれてきた自然や歴史的価値のある遺跡などを、国際的に守っていこうという機運が高まっていった。

そして、1972年にパリで開催されたユネスコ総会で「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」、つまりは「世界遺産条約」が締結されることとなった。

世界遺産に登録されるためには、まずは世界遺産条約に賛同し、締約している国であることが必要となる。その国で1年~10年以内に登録したいものを厳選した暫定リストを作成し、ユネスコ世界遺産センターへ提出する。

さらに、暫定リストのなかからその遺産が普遍的価値を有すること、それを保護する法律が整っていること、登録基準(10項目※省略)のうちのひとつ以上に該当していること(※)を確認し、遺産を選定して推薦という形で再度提出する。

※真実性(オーセンティシティ=文化遺産が有する本物の芸術的・歴史的な価値のこと)や完全性(インテグリティ=遺産の価値を構成する必要な要素を全て含んでいること、長期的な保護のための法律などの制度が確保されていること)を満たしていることも必要。

ユネスコ世界遺産センターでは、文化遺産であればICOMOS(国際記念物遺跡会議)、自然遺産であればIUCN(国際自然保護連合)という機関に調査を依頼する。各機関は実際に現地で調査を行い、有する価値や保存の状態、保全・保存計画などに関する報告書が作成される。

毎年7月に開かれる世界遺産委員会内で締約国から選ばれた21ヶ国の代表が、報告書に基づいて審議を行い、正式に登録するかどうかを決定する。

なお、世界遺産の登録後も保護・保全の活動が続けられているかを確認し、6年ごとに世界遺産会議によって再審議を受ける。審議によって普遍的な価値が損なわれたと判断された場合、登録を抹消されることもある。

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