人にも環境にも優しい「フェアトレードチョコレート」
社会の授業を真面目に聞いていれば、チョコレートの原料である「カカオ」がどの地域で作られているかはご存知だろう。どうやら日本で輸入されるカカオは、西アフリカのガーナという国からのものが大半だという。
カカオというのは、温暖で雨量の多い気候下で育つ植物だ。カカオの実はラグビーボールのような形で、硬い殻に覆われている。何と、枝にも幹にも実がなるというのだからオドロキだ。

ガーナのカカオ農園(プランテーション)では、チョコレートの原料が栽培されている。普通なら「そうなんだ」と聞き流してしまうところだが、実はカカオ農園で働いているのは現地の貧しい子供たちなのである。そのほとんどが14歳以下で、親に売られたり、だまされたりして連れて来られるケースが多いという。そこでの子供たちの扱いは、劣悪な環境での長時間労働と、過酷なものとなっているようだ。農薬や刃物を使った労働は、子供たちにはとても危険である。当然ながら、学校には通わせてもらえない。自分たちが原料を作っているチョコレートが、どのようなものなのかさえ知らないという。さらには、カカオ農園を増やすための森林伐採も行われていて、地球環境の面からも問題となっている。
カカオ農園の児童労働というのは、かなり前から国際的な問題となっていたようだ。そのようなこともあって、児童労働が関わっていない「フェアトレードチョコレート」が注目されるようになった。「フェアトレード=公正取引による」という意味だ。要するに、発展途上国で生産された農産物や製品を、労働に見合った価格で購入することにより、貿易を通じた形で支援を行うことである。もちろん、児童労働によるカカオは原料として用いられていない。
実際のところ、子供を労働力として使っている農民自身も腐敗した政府や役人に利益を搾取されたり、カカオの相場の影響を受けたりして裕福とはいえないケースが多いようだ。この問題を解決するためには、児童労働を防止することはもちろん、農民の生活も確保なければならない。中間搾取をなくして利益を還元する、市場相場に関わらず最低購入価格を保証する、長期的に契約するといったことにより、農民の自立を支援するわけだ。
フェアトレードの製品には厳正な審査を通過した証拠として、ロゴマークがついている(フェアトレードマーク)。実は、エコなニュースで取材させていただいたフェリシモ様でも、フェアトレードチョコレートや売上げの一部を絶滅危惧種の動物を救う基金に寄付されるチョコレートなど、エコに関連した商品を取り扱っている。気になる人はチェックしておこう。
今回は、地球温暖化などとは違った角度からエコを採り上げてみた。今年のバレンタインデーには、あなたと大事な人だけでなく、生産者も幸せになれるフェアトレードチョコレートの購入を検討してみるのはどうだろうか。チョコレートを食べるとき、少しでも今回の話を考えていただければと思う。なお、フェアトレードチョコレートだけに、贈る相手も公正に決めてもらえないだろうか……。
- バレンタインデーだってエコ
- 人にも環境にも優しい「フェアトレードチョコレート」







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