緑化ビル編~温暖化特集第2弾~
都心部の気温上昇は、コンクリートの建築物による蓄熱・放出やエアコンの排気熱によるところが大きい。熱を吸収し、都心部の気温上昇を抑える必要がある。気温上昇の主な原因は二酸化炭素の増加である。そこで、二酸化炭素を吸収する植物の利用に注目が集まっている。
そもそも何故植物が街を冷やすのに役立つのか。これには植物の「光合成」が関係ある。光合成とは、太陽の光エネルギーを利用し、「二酸化炭素」と根から吸収した「水」によって「炭水化物(デンプン)」を作り出し、「酸素」を吐き出すことだ。気孔から水が蒸散するときに、周囲の気化熱を奪うことによって葉の温度調節をしている(温度を下げている)。日中の暑い日でも、植物がそばにあると何となく涼しく感じられるのはこのためだ。酸素を吐き出し、温室効果ガスである二酸化炭素を取り込んでくれる。しかも、植物があることによって日光がじかに当たることを防いでくれるので、植物に覆われていると温度が上がりにくい。そのようなこともあり、「緑化ビル」と「緑のカーテン」には街の温度上昇抑制の効果が期待されている。
まず「緑化ビル」について述べよう。緑化ビルとは、都市の中で利用可能な未使用空間である屋上や外壁などを利用して、ツタ状・ツル状の植物などを育てているビルである。これによって都心部に熱が溜まるのを防ぐ。外壁の植物の生育がすごいものになると、「RPGゲームによくあるダンジョンの入り口」みたいなところもある。入ると経験値が貯まりそうだ。
東京都では、
- 国会議事堂の屋上緑化
- 国土交通省の屋上緑化
- 小・中学校などの校庭の芝生化や壁面緑化
などの形で実践している。民間企業などでも壁面・屋上緑化を実践しているところが増え、活動に広がりが出てきている。さらには屋上で作物を栽培することもなされている。暑さを抑え、食料も確保できると一石二鳥だ。
東京都では建物を新築・増築した場合に、その敷地や屋上の一部の緑化を条例によって義務づけている(自然保護条例=東京における自然の保護と回復に関する条例)。大阪府や京都府などにも緑化の取り組みが広がっている。東京で積極的に緑化推進を行っている先進地としては板橋区が有名である。板橋区役所の「資源環境部 環境保全課」では、区役所の壁面緑化の生育状況をWebで公開している(板橋区のWebサイト「緑のカーテン@南館」はこちら)。
ビル自体を緑化することによって、
- ヒートアイランド現象の緩和(エアコンの室外機から出る排気熱を抑える)
- 地球温暖化の抑制に貢献
- ビル自体の断熱
- 冷房費用の省エネ(エアコンがなくても涼しい)
- 大気の浄化(排気ガスなどの粉塵吸着効果、二酸化炭素の吸収)
- 都市景観の美化、生態系の確保
- 緑による癒し(ヒーリング)
といった効果が期待できる。
このように緑化ビルの効果は素晴らしくどんどん実践すべきなのだが、施工費用、維持管理費用、ビル自体の強度・荷重負荷(特に屋上緑化の場合)といった面でなかなか大変ではある。
- 「グリーン大作戦」プロローグ
- 「グリーン大作戦」緑化ビル編
- 「グリーン大作戦」緑のカーテン編







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